老人と働く

超溌剌元気高齢化社会で働くアラサーの世迷言

超溌剌元気高齢者と働くアラサーの世迷言(スタート)

私は、1984年生まれ。現在32歳。4年前から「アラサー」と呼ばれつつ、若者を自称して生きて来て今に至る。私は、まだまだ若いのだ。


4年前は、平凡な中小企業で働いていた。社長はダンディな慶応ボーイ(元、慶応ボーイ?)か。ボーイといっても、その年に還暦を迎えた、いい年の男性であった。慶應義塾大学経済学部卒業、アメリカの銀行に内定しつつも、サークルで派手に遊んでいた大学時代に、スキーで転んで怪我をした後遺症で内定を辞退して、親の会社でアルバイトをすることになったが、今では「ザ・社長」。これが親の七光りなのか、本人の努力の賜物なのかは、新人の私には知る由もない。


さて、この会社、呉服を取り扱っており社員は全員、着物が好きあるいは着物に詳しい。性別は、ほぼ女性。男性1割。ホモ1名。年齢は様々で、下は高校を卒業したばかりのほやほや18歳。上は、明日にでも冥土へ行ってしまうような80代まで。大卒で働き盛りな正社員はたったの28名で、他は老いも若いも時給850円のパート。ボーナスもなければ、定年もない。これからたくさん働いて結婚もして子供も育てたいと夢や希望を抱く10代と、子育ても終わり、孫まで育てて、老後の趣味で小遣い稼ぎにやってくる高齢者たち。


異なるライフステージにいながら、同じ給与で同じ待遇で同じ地位で同じ福利厚生で、同じ店で働いている。


これが、高齢化社会というものなのか。