老人と働く

超溌剌元気高齢化社会で働くアラサーの世迷言

元気はつらつ元気高齢者と働くアラサーの世迷言(帰る世界がある)

明石家さんまと織田信成の対談で、こんなのがあった。


織田:僕、こういうバラエティのお仕事に出させてもらえて、すっごくお仕事たのしいですぅ


さんま: そうか、たのしいかぁ!お前は、帰る世界をもっているからなぁ。お笑い一本だと、楽しいだけやないんやでぇ


織田: あぁ、お笑い一本だと、、、、 大変ですかぁ、、、、


さんま: まぁ、でも君なら、できると思うで。お笑い一本でも!


さすが関西人!スケーター織田信成の芸人っぷりは、さんまさんのお墨付き。


ということは、置いといて、


スケーターなのに副業でお笑いタレントとして活躍する織田信成。さんまさんは、帰る世界(スケート)があるから、タレントの仕事が「めっちゃ、たのしいー!」と気楽に楽しめるんや、と言う。


なるほど。確かに。


副業って、本業より楽しかったりする。それは、副業でミスっても、本業があるから、その保険感覚が、「楽」なのだろう。


保険として、帰る世界があること。それは、楽しみの土台かな。


老人と一緒に働いていても、同じように感じることがある。


例えば、


元主婦のKさんは、結婚、出産、子育て、老後の夫婦生活というライフを経て、今もここで働いている。家庭という帰る場所のある人だ。


一方、中卒でっち奉公を経て、現在この道50年のDさんは、独身。60代の独身女性。キャリアは、半世紀。帰る世界はない。


経験の長いDさんのほうが、仕事はできるが、仕事を楽しむ余裕はDさんにはない。この道半世紀、それしかない。プロフェッショナルだが、ある意味、崖っぷち。年齢的にも、あとは、死に向かうだけ。帰る世界はなく、あるのは、逝く世界だけ。


どっちもどっちだが、一緒に働くアラサーとして気をつけたいことは、


独身子供なしの女性は基本的にキリキリしているから、何を言われても返す言葉は「すみませんでした」だけにしておくべきということ。


そして、彼女たちの前での禁句は、


「仕事は、たのしく!」


さらに、結婚話や家庭ネタもNG。


普通の職場では、さんまさんのように笑って応答してくれる人なんていないものだと思おう。


働く独身女性は、40代も60代も、みんな地雷ですよ。

超溌剌元気高齢者と働くアラサーの世迷言(5日目かな)

友人の話になりますが、怖い話です。


京都の文化は、日本の今の文化とはかなり異なります。


東京育ちのわたしは、例えば、幼稚園の時からずっと次のようにしつけ込まれて生きてきました。


陰口はいけないよ
悪口は悪いことだよ
言いたいことは直接本人に伝えなきゃダメよ


しかし、京都という都では上記の常識が非常識なのです。


京都では、陰口は文化です。
京都では、悪口は常識です。
京都では、言いたいことは遠回しに、間接的に、本音を見せずに、伝えるのです。


こんなことがあったのです。


京都の伝統工芸、京うちわの職人さんに弟子入りしている友人の話。


友人が昨日つくった京うちわ。そのうちわを、なぜか先輩が壊していたのです。


え!


なんで?


びびった友人は、しばらく大人しく様子をみていましたが、


どうやら大先輩の命令で行われたことのようなのです。


これって、東京だったら確実にパワハラだよな。モラハラだよな。イジメだよな。


だって、


大先輩:(新人アが作成した商品を先輩Bのところへ持って行き)「これ、作りなおして」
先輩B:(新人アに見えるところで、新人アが作った商品をバキバキ、ボリボリ、破壊)「どこをどう直したら良ござんしょうか?」


シーン シーン


新人ア:「申し訳ございません。私のせいで(チーン)」
先輩B: 「ちゃんとしてやぁ」
新人ア: 「すみませんでした(小声)」


大先輩: (常に新人アを無視。独り言の口癖は、「何やっても下手だ」 


(え、だれが?)


こっれって、いじめでしょ。しかし、これが京都の文化なのです。


以前テレビで歌舞伎役者さんが語っていました。弟子に恥をかかせて芸を仕込むのだと。
本番で、師匠が弟子に向かって、「そんな声の出し方じゃ、アタシが次のセリフをいえないだろ。ほれ、もういっかい。やりなおし」


そういうことをお客様の前で、本番の舞台の上で、がつんとやられりゃ、新人の心は折れるわけだが、そのくらいのショックを与えるのが京都流の教育なのだと。


そして陰口。


京都では、陰口という文化があったために、陰口を言われたくないから実力を何が何でもつけていく。賄賂やコネが効かない、実力の世界ができたのだと。


たしかに。


1500年以上も昔から都として栄えたこの土地で、賄賂の文化が発展しなかったことは素晴らしく、賄賂が通用しない社会の土台は「陰口の文化」だったのだと。


何をやっても、いいねぇ、と言われるラテンアメリカは、経済的に発展したメキシコシティですら未だに、賄賂の世界。京都とは正反対の明るいラテン系。陰口たたかれたくなきゃ、袖の下かな。
中国の歴史、インドの歴史、そして彼らの現在。世界の過去と今。ほとんどの社会で賄賂が活用されていた。


金より実力。賄賂より実力。だって、陰口こわいもーん!これが京都流なのだとか。(ほんと?ほぼほぼ、本当)


ちなみに本日の登場人物の新人アは東京育ちのアラサー、先輩たちは生粋の京都人で60代。実年齢は30年しか離れていなくても、生きてきた文化の差異は1000年以上。


京都流に、パワハラ/モラハラという発想はないのでした。京都で働くということは、労働法が適用されないということなのかもしれません。(契約書もないんだってさ。年間休日21日だってさ。それでも、高齢者は元気はつらつ頑張って、今日も、京うちわをつくっています)

超溌剌元気高齢者と働くアラサーの世迷言(4日目かしら)

現在の私の職場の年齢と男女比はこうである。


リーダー64歳 メス
その道20年のおばさん 61歳
社長夫人 63歳
縁の下の力持ち 62歳のババー
若手の男性 54歳 (若くないけどね、絶対的には。しかし、相対的に若くなっちゃうのよね、この環境だと)
アラサー既婚女性(わたし!)
社長 最高齢 オス
こども 21歳 精神年齢は小4 チ⚫️コのない少年に嫌味なおばさん気質を注入したような新入社員。


先日のできごと。


「今まで、こういうことはなかった!」


そう怒り出したのは、おばさん61。


それに対して子供が、


「常に、新しいことが起こるから進化も変化もあるんですね」


それを聞いたリーダーのメスが、


「つべこべ語ってねぇで、気をつけろつーの!」


子供が、泣き出した。


翌日、子供がわたしに近寄ってきて


「あした、お偉いさんに呼ばれてるんで仕事休むんです」とニヤニヤ。


お偉いさんとは、どこかの会社の面接という意味とのことで、転職先を探し始めたのだとか。


こどもは続けてこう語る、「採用されたら、母親が急死寸前って嘘ついてこの会社はやめようと思っているんです」


あれから3ヶ月。この子供は、未だにわたしの隣の席で転職サイトを閲覧しながら働いている。


そしてわたしは、3ヶ月後もこの子供の面倒を見ていかなければならなかったら、


「この職場の人、ほぼ全員、私たちより先に死ぬんだから、何を言われても気にしないほうがいいよ。」と、優しく諭してあげようか。


それとも、


「転職先が決まらないのは、気持ちが中途半端だからだよ。思い切って、退職して、本気で次の仕事をみつけなよ」と、追い出してみたり、


あるいは、


「この半年で、何社に振られてるの?市場価値ゼロなのに、ここで働けてよかったね」


と、事実を告げてみようか。


老人の相手も、こどもの世話も、ほどほどに。されど、きっちりと。